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No.191 メキシコ国民食の地位を得たニッポンの「マルちゃん」ブランド
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“選ばれ続ける仕組み”を設計するメールマガジン 2011.11.07
ブランディングニュース『世界で活躍するニッポン・ブランド』
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こんにちは。
アイディーテンジャパン・ブランディングニュース編集局です。
暦の上では、明日11月8日に立冬を迎えますが、
先週は真夏日があったり、また雨が降り続くことも多く
まだまだ季節は「秋」という感覚が残っています。
とはいえ、今年も残り2カ月を切り、いよいよ総仕上げの時期に。
年初の目標を思い出し、さらに前進したいものです。
さて、今回のブランディングニュース
『世界で活躍するニッポン・ブランド』は、即席麺シェアNo.2の
東洋水産「マルちゃん」を取り上げます。
マルちゃんといえば、日本では
「赤いきつね」シリーズや「ホットヌードル」、「麺づくり」など
湯を注ぐタイプのカップ麺でお馴染みです。
ブランディングニュースでも、以前に日清食品を取り上げましたが
日本では日清食品が即席麺市場を開拓し、
今では複数のメーカーが、少しずつシェアを分けて推移しています。
しかし、太平洋を越えたメキシコでは
ニッポン・ブランドであるマルちゃんが8割超のシェアをもち
「国民食」のポジションを得るほどの人気です。
こうしたメキシコの状況は2005年あたりから度々ニュースで
取り上げられていますので、読者の方はご存じかも知れません。
ですが今回は、その人気ぶりを再検証しつつ
ブランディングの視点から特筆すべき点を考えていきたいと思います。
東洋水産株式会社
http://www.maruchan.co.jp/
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<本日の内容>
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[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
メキシコ国民食の地位を得たニッポンの「マルちゃん」ブランド
[2] 編集後記
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[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
メキシコ国民食の地位を得たニッポンの「マルちゃん」ブランド
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■ 「マルちゃんする」という動詞まで生まれた人気
スーパーの店内に設置された「マルちゃんコーナー」。
駅売店でも販売され、立ち喰いそば感覚で食べられる「マルちゃん」。
これはメキシコで2004年あたりから見られる光景です。
日本では1962年から販売されるマルちゃんの即席カップ麺が
海外へと進出したのは1972年。
アメリカに現地法人を設立し、4年後から現地生産をはじめました。
メキシコでの人気は、このアメリカからの「お土産」として
労働者たちが持ち帰ったことがきっかけといわれており、
メキシコが経済不況を乗り越える中でトップシェアとなりました。
国民生活での馴染み深さを象徴するエピソードとして有名なのは
「マルちゃんする」という言葉の誕生。
国民議会が早々に審議打ち切りをしたニュースには
「議会がマルちゃんした」との見出しが。
またサッカー・メキシコ代表が行った素早いカウンター攻撃を
「マルちゃん作戦」と呼ばれることもありました。
こうした状況をまとめたロサンゼルス・タイムズ紙は、
マルちゃんの人気にメキシコ伝統料理が危機に瀕していると報じ
その過熱した人気ぶりは世界的にも有名になりました。
■ メキシコ国民の生活にマッチしたマルちゃんの特性
ニッポン発のブランドであり、
高度の関係からメキシコで自国生産すらされていないマルちゃん。
その商品が、なぜここまで生活に浸透できたのでしょうか。
その一つに挙げられるのが、平均所得の問題です。
メキシコは平均日給が低く、また仕事に追われる労働者は
「安くて簡単な料理」を求めていました。
もちろん、メキシコには豆や米を使った伝統料理があるものの、
作る手間がかかり、保存するにも冷凍することが必要で
忙しい中で食べるスタイルには向いていなかったのかもしれません。
そんな中で、出稼ぎのためアメリカに赴いた労働者が食べ、
お土産として持ち帰ったマルちゃんの人気は、
表面化はしないまでも、口コミで徐々に広がりをみせていました。
そして、1994年にはメキシコ・ペソが大暴落。
他メーカーが相次ぎ撤退するなか、
労働者に「安くて温かい食品」を提供し続けたマルちゃんは
他メーカーのシェアをすべて獲得し、トップブランドとなりました。
また、自分の好みにあうよう調味料でアレンジする
メキシコの食習慣にあわせ、スープの風合いを薄めにした商品を
販売している点も、普及を大きく後押ししました。
当然ながら、メキシコにはこの後多くの即席麺メーカーが
商品販売に攻勢をかけていますが、すでに国民からは
「カップ麺=マルちゃん」の地位を得て安定した人気となっています。
■ パッケージデザインやネーミングが相乗効果に
こうしたマルちゃんの成功を
ブランディングの視点から見ていきたいと思います。
まずは前術した「商品特性」を挙げることができるでしょう。
消費者ニーズであった「簡単で手軽に、素早く食べられる」商品が
存在しないメキシコにおいては、新しい市場を作り上げたわけです。
いわゆる「ブルーオーシャン」を作り上げることに成功しました。
さらにもう一つは、シンボリックなパッケージデザインです。
商品イメージの写真が大きな割合を占める日本とは違い、
メキシコの商品はスマイルシンボルと「MARUCHAN」が主体に。
消費者が「これは何?」と思って手にとる商品で
まず目を引くスマイルシンボルとMARUCHANの文字は、
インパクトも強く、「記憶の器」としての機能を果たします。
またMARUCHANというネーミングは、
メキシコ語で市場に行くという意味の
マルチャンテという言葉という響きに似ているとも言われます。
社会的・経済的な環境だけでなく、商品特性と
パッケージデザインに見られるシンボリックな扱い、
さらには偶然ともいえるネーミングの共感力。
こうした要因で国民生活に浸透し、今や動詞としても使われる
「マルちゃん」が、さらに多くの国で愛されることを
期待してやみません。
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商品イメージの写真が大きな割合を占める日本とは違い、
メキシコの商品はスマイルシンボルと「MARUCHAN」が主体に。
消費者が「これは何?」と思って手にとる商品で
まず目を引くスマイルシンボルとMARUCHANの文字は、
インパクトも強く、「記憶の器」としての機能を果たします。
またMARUCHANというネーミングは、
メキシコ語で市場に行くという意味の
マルチャンテという言葉という響きに似ているとも言われます。
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[2] 編集後記
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みなさん、こんにちは。
先日ニュースでも取り上げられていましたが、
「サッポロ一番」ブランドのサンヨー食品が
ロシアの同業メーカーに出資し資本提携しました。
ロシアは、年間20億食の即席が消費される国であり、
すでに日清食品もロシアのメーカーと資本提携をしていますが
こちらはメキシコとは状況が異なるようです。
もともと寒い国であり、以前から即席麺を販売してきたロシア。
国民に認知される商品ブランドも、いくつか存在しています。
そうした現況を、日清食品もサンヨー食品も認知しているのか、
あえて日本のブランドを持ち込むのではなく
資本提携で従来の商品を販売していく戦略をとるようですね。
「直接口にする手軽な食品は、定番のものを選ぶ」。
こうした商品ごとの特色を見極めることも、
海外で成功を収めるためには欠かせない視点といえます。
(小田)
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