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No.193 日本文化の紹介・教育から新市場を創出した日本香堂の海外展開
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“選ばれ続ける仕組み”を設計するメールマガジン 2011.11.21
ブランディングニュース『世界で活躍するニッポン・ブランド』
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こんにちは。
アイディーテンジャパン・ブランディングニュース編集局です。
明日、11月22日は「よい夫婦の日」ですね。
数字の並びから決められたこの日は、1988年に提唱されたもので
「ありがとう」と「愛してる」を込めてバラを送るそう。
年末に向けて仕事が忙しい、という方も多いでしょうが
既婚の方は、なかなかとれない夫婦だけの時間をお愉しみください。
さて、今回のブランディングニュース
『世界で活躍するニッポン・ブランド』は「毎日香」のCMなどで
おなじみの日本香堂について取り上げます。
最近では趣味でアロマを使う人が増えていますが、
やはり「お線香」と聞くと日本かアジアというイメージ。
でも、日本香堂はアメリカに現地法人まで置き、
「線香」からはイメージしにくい、欧米の市場開拓に
成功しているのです。
「ニーズがあるから進出する」という一般的な発想とは
かけ離れたアクションで、いかに成功を収められたのか。
今回は日本香堂の海外展開を例に、
教育的マーケティングというものを考えていきたいと思います。
お香、お線香、フレグランスの日本香堂
http://www.nipponkodo.co.jp/
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<本日の内容>
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[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
日本文化の紹介・教育から新市場を創出した日本香堂の海外展開
[2] 編集後記
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[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
日本文化の紹介・教育から新市場を創出した日本香堂の海外展開
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■ 日系人と若者文化がを足掛かりに
日本香堂といえば、
日本では、富士山を背景に連凧が空を舞う「青雲」や
五代目圓楽のナレーションが耳に残る「毎日香」のCMが有名です。
テレビを見て育った世代には、CMソングが口ずさめるほどですから、
国内でのブランド力、またシェアの大きさも想像できます。
そんな日本香堂は、いまから46年間の1965年に
アメリカ進出のため現地法人を設立しました。
お線香というと、ユーザーは仏教徒を考えがちですが、
日本香堂は世界一の都市であるニューヨークへの進出からスタート。
お香やお線香を焚く習慣がないところで
新しいマーケットを創出したいという想いからでした。
進出といっても、まずは大きなバッグにお線香をつめて
一軒一軒訪問して開拓する形で営業。
店頭で焚いてもらえるよう見本を渡し、使い方を伝えていきました。
この時点では、アメリカ在住の日系人からのニーズ、
またヒッピー文化の流行にあわせ若者が購入していったのです。
同業のなかでは、もちろん初めての海外進出。
その足掛かりは一軒一軒店を回る努力から生まれました。
■ 新しい市場創出のための「教育的マーケティング」
こうした足掛かりはあったものの、
当時のヒッピー文化は社会的な批判も多く、お線香は
新しいイメージが必要でした。
そんな中、転機が訪れたのは1982年のこと。
外務省の後援を得て、ニューヨークにある国連本部で、
香道を実演紹介することになったのです。
この場には各国の大使が出席しており、
さらにアメリカ3大TVネットワークが全土に放映することに。
これにつづき、アメリカの名門大学で紹介する機会もあり
日本文化とともに知識層、富裕層に周知することができたのです。
日本の文化として、お香・お線香を焚く習慣を紹介する。
そして、文化とともにお香・お線香の存在を知ってもらう。
異文化への関心を入口として、新しい購買層を獲得した日本香堂は
この教育的マーケティングで、新しい市場の創出に成功しました。
富裕層向けの流通ということで、
高級百貨店やボディーショップに置かれるお香・お線香。
これらも消費者が使いやすいよう、小ロット化し
商品も「モーニングスター」という英語名で統一。
パッケージも日本文化のイメージを全面に出していったのです。
さらには、海外デザイナーの起用により、
「海外から見た日本」をイメージしたパッケージも登場しています。
また最近では日本のアロマと同様に、ホームフレグランスが
10年ほど前から静かなブームを迎えました。
これを商機と捉えた日本香堂は
欧米のフレグランスメーカーを傘下に加え、
海外での販売を強化していったのです。
■ 日本文化のバックボーンも不可欠
その国にはない文化・習慣を紹介し、新しいマーケットを創出する。
これを成功させるには「いかに紹介する場をつくるのか」、
「紹介して興味・関心を持ってもらえる下地があるか」が重要です。
一方で、海外でも日本と共通するニーズを現時点で得られない
商品・サービスを扱っている企業にとっては、
新しい市場を創出できるという、希望ある話でもあります。
ここで着目しておきたいのは、日本香堂の
アメリカにおける購買ターゲットについて。
当初足掛かりとしていた、日系人や若者をターゲットにすれば
ウォルマートで販売できる安価な商品となってしまいます。
またアメリカではなくアジアに進出していれば
競合商品が多い分、値段を下げざるを得ない状況があります。
しかし、日本香堂は偶然にも「日本文化」とともに
アメリカの知識層・富裕層に浸透することができたのです。
そして今もなお、
香道を通じた教育的マーケティングを継続しています。
こうした市場の創出方法は、
すべての業種に当てはまるわけではありませんが、
展開を図る地域の実情を把握した上で、ヒントになりうる事例です。
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ここで着目しておきたいのは、日本香堂の
アメリカにおける購買ターゲットについて。
当初足掛かりとしていた、日系人や若者をターゲットにすれば
ウォルマートで販売できる安価な商品となってしまいます。
またアメリカではなくアジアに進出していれば
競合商品が多い分、値段を下げざるを得ない状況があります。
しかし、日本香堂は偶然にも「日本文化」とともに
アメリカの知識層・富裕層に浸透することができたのです。
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[2] 編集後記
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みなさん、こんにちは。
今回取り上げた日本香堂については、
日本文化という視点で自社商品をヒットさせた例ですが
技術・ノウハウの面で市場を開拓する企業もあるようです。
先日ネットニュースで配信されていたのは、
現地のエンジニア向けに作成する資料の作成事業。
この記事では自動車メーカーが現地のモータースに説明する
資料や手順書についての市場開拓が取り上げられていました。
もともと説明書を作成する企業自体が、国内でもニッチ。
しかし家電製品や精密機器の説明書などは
製品とともに進化してきた側面がありクオリティは相当の高さです。
こうしたニッチ産業が、日本の消費者に鍛えられたクオリティで
世界に雄飛することで、世界全体のユーザビリティが進むことを
心から期待するところです。
(小田)