
発行部数 8,000部 日本語のみ
==============================================================
No.195 世界が認める群馬生まれの新商品「MIZUBASHO PURE」への期待感
--------------------------------------------------------------
“選ばれ続ける仕組み”を設計するメールマガジン 2011.12.05
ブランディングニュース『世界で活躍するニッポン・ブランド』
==============================================================
こんにちは。
アイディーテンジャパン・ブランディングニュース編集局です。
いよいよ師走に入り、今年も残りわずかとなりました。
小売店では、クリスマスとお正月に向けた商戦がスタートし、
いろいろな売場で特設コーナーができはじめました。
クリスマスツリーやオーナメントが煌びやかなコーナーの隣りに
お餅と門松、日本酒が飾ってあるのも、日本ならではの光景で
とてもユニークだと思います。
さて、今回のブランディングニュース
『世界で活躍するニッポン・ブランド』は、年末年始に消費拡大の
気運が高まる日本酒の新作「MIZUBASHO PURE」を取り上げます。
日本においては、嗜好品の流行と消費は関係が深く、
この数年前まで人気だった焼酎も、消費は一段落しているよう。
日本酒は最盛期と比べると、まだまだ消費は拡大していませんが
焼酎に代わりシェアを伸ばしているようです。
トレンドは生酒。
無濾過で火入れをしない分、すぐ飲めなくなりますが
ワインのようなフルーティーな口当たりが人気ですね。
今回は、ちょっと変わり種の「発泡酒」で、
とりわけライトに造った永井酒造の「MIZUBASHO PURE」。
ニッポン・ブランドとしてさらに成長する期待も込めて
この銘柄を取り上げたいと思います。
永井酒造「MIZUBASHO PURE」
http://www.mizubasho.jp/internal/kura/item/pure/pure.html
* * *
--------------------------------------------------------------
<本日の内容>
--------------------------------------------------------------
[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
世界が認める群馬生まれの新商品「MIZUBASHO PURE」への期待感
[2] 編集後記
--------------------------------------------------------------
[1] "選ばれ続ける仕組み"の事例:
世界が認める群馬生まれの新商品「MIZUBASHO PURE」への期待感
--------------------------------------------------------------
■ 老舗酒蔵が造った「発泡する日本酒」
米を発酵させた日本古来伝統の酒「日本酒」。
夏はそのまま冷酒、、冬は熱燗と、
小さな盃に注ぎ、キュッと一息で飲み干すスタイル。
そのイメージは、ノスタルジックな旧態の感があります。
そうした日本酒のなかでも、異彩を放つのが「MIZUBASHO PURE」。
日本酒のなかでも数少ない「発泡する日本酒」なのです。
開発のきっかけは、11年前に酒蔵を訪れた
世界的に著名なワインの作り手であるフランス人。
彼はMIZUBASHO PUREをつくる永井酒造を訪れ、日本酒を試飲した際
「ワインと比べるとアルコール度数が高い」と言ったそうです。
その言葉をヒントに作った吟醸酒と古酒をアレンジした商品を。
しかし、まったく売れることなく失敗に終わりました。
それでも諦めきれなかった永井社長は、
「瓶のなかで発酵させたシャンパンのような日本酒」を作ろうと
再び挑戦を開始。
途中、日本酒の特徴でもある「澱」の抜き方に悩み、
フランス・シャンパーニュ地方を視察しました。
ここでワインの製法を見た永井氏は、
独自のアレンジを加え悩みを乗り越えることができました。
また、瓶に移してからも発酵がつづくことが発泡には必要なため
微妙なまでの温度管理にも苦心しました。
そうした苦難は10年以上もつづきましたが、
ようやく2008年冬に、発泡する日本酒が誕生。
誕生までの労苦もストーリーとしてブランドを光らせながら
味と品質、そして日本酒というジャンルでのインパクトを武器に
多くの人を感動させていきました。
やがて世界最高峰のレストラン「エル・フジ」や
ソニー・オープンゴルフのパーティーなどでも採用され、
ベネチア国際映画祭でも、「MIZUBASHO PURE」が出されました。
■ 海外への積極展開が国内対策にも
「MIZUBASHO PURE」蔵元の永井酒造は、
群馬県の山間にある老舗酒蔵です。
うでのいい杜氏はいましたが、蔵の近くには米どころがなく
主力商品でも長い間苦戦を強いられてきました。
そんな中、4代目社長として就任した永井氏。
当初は蔵元の存続を諦めたこともありましたが、
知人や杜氏のアドバイスをもとに米さがしからスタートしました。
周囲の目を気にすることなく、設備投資もすすめ
1992年には地元の軟水を使った「尾瀬の酒 水芭蕉」がヒット。
その後一時は、酒質低下という事態に陥るも、
この「MIZUBASHO PURE」の成功で、困難を乗り越えたのです。
取引先は、全国各地の酒屋さんだけでなく
外資系ホテルも名を連ね、「MIZUBASHO PURE」を置きはじめました。
その後も香港、カナダ、アメリカへ販路を拡大し
売上は1990年代前半の2億5000万円から2倍以上に当たる
5億80000万円に成長を遂げることができたのです。
かつて海外戦略についてインタビューを受けた永井氏は
「仮にパリの三つ星レストランに「MIZUBASHO PURE」が
認められたら、日本人は絶対に欲しはるはず」と回答。
積極的な海外展開こそが、国内での人気拡大につながることを
永井氏は戦略立て挑戦をつづけています。
■ 「こだわり」をもつべき部分は目的観から
使う米、製法、味、キレ…
時代を超えて受け継がれてきた日本酒は銘柄ことに伝統があり、
それぞれの「こだわり」があります。
このこだわりについて考えてみましょう。
ニッポン・ブランドとして海外に日本酒を紹介するとき、
伝統とともにその味や品質を紹介していくことが考えられます。
しかし一方で、その国の嗜好にあわせて
日本酒をアレンジして紹介していくという方法もあります。
上記の2つに、正解というものはないかも知れません。
考えるべきは、ニッポン・ブランドとして
「誰に」「どのように」伝え普及させていくかという
目的観ではないでしょうか。
「MIZUBASHO PURE」は、清酒にこだわることがなければ、
そもそもリキュールで近い味が出せると永井社長も語っています。
しかし、清酒というカテゴリにとどまりつつ、挑戦をしたことで
日本酒・ワイン双方の愛好家から称賛を得ることができたのです。
地域ブランド調査2011では、都道府県ランキング44位の群馬県。
かつてシャンパンが、シャンパーニュの名を世界に押上げたように
「MIZUBASHO PURE」をフロントとした
群馬県ブランドの向上を期待しています。
=======<< 今日のブランディングの秘密 >>======================
考えるべきは、ニッポン・ブランドとして
「誰に」「どのように」伝え普及させていくかという
目的観ではないでしょうか。
「MIZUBASHO PURE」は、清酒にこだわることがなければ、
そもそもリキュールで近い味が出せると永井社長も語っています。
しかし、清酒というカテゴリにとどまりつつ、挑戦をしたことで
日本酒・ワイン双方の愛好家から称賛を得ることができたのです。
=============================================================
* * *
--------------------------------------------------------------
[2] 編集後記
--------------------------------------------------------------
みなさん、こんにちは。
今回のブランディングニュースでは日本酒を取り上げましたが、
ちょうどニューズウィークも今日付のコラムで
フランスでの日本酒普及について記事に書いています。
http://www.newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2011/12/post-418.php
私も酒蔵や酒造メーカーの担当者と話す機会があるのですが、
海外進出はいずれも各メーカーが動いてのことであり、
政府としての関わりは薄いように感じています。
人口もわずか数千人くらいの温泉街にある酒蔵が
自社の商品をモンドセレクションに出品したり、
外国人が立ち寄る工芸品の店に、盃とセットで紹介したり。
本当に各メーカーが努力されている姿を目にします。
こうした動きを、単にビジネスや民間企業の取り組みとして
放置することなく、政府側がイニシアチブを取り、
具体的なアクションを起こしていくことを心から願います。
(小田)
* * *