■ 「パナソニック」へ社名変更 2008年1月10日。 松下電器産業は社名を「パナソニック」に変更すると発表しました。 日本語社名、パナソニック株式会社 英語社名、Panasonic Corporation それに伴い、 ・ナショナルブランドの廃止 ・グループ会社名の松下電工も「パナソニック電工」に変更 と決定されました。 2008年6月の株主総会で承認を諮るそうです。 記者会見で、大坪社長から説明されたその理由は ・真に強いグローバル企業を目指すために、 全従業員の力をひとつの社名とブランドに結集する ことだそうです。 この発表後、松下グループに勤務する知り合いから連絡がありました。 「どのコンサルティング会社がお手伝いしているのでしょうか・・・?」 私からはお答えすることはできませんが、 今回のブランディングニュースでは、この社名変更から学ぶ ブランド戦略の成功に向けたエッセンスを抽出したいと思います。 ■ ダブルブランドの課題 今回のニュースは新聞各紙で報道され、大きな話題を呼びました。 創業者の松下幸之助氏は、国民のために・・・との想いから National(国民)とブランド名を命名したそうです。 その後、グローバル展開をすすめますが、 アメリカではすでに商標登録されていたため、 Nationalを使用することができず、 輸出品のブランド名として「Panasonic」を新しく考え出しました。 私は、10年ほど前ですが市場調査のため世界主要国に足を運び、 現場の話を聞いていつも不思議に感じていたのは NationalとPanasonicのダブルブランドです。 というのも、 ・非効率的浸透: ブランド名が二つあるのは、1リットルの水を 2つの500ミリリットルのグラスに分けていれているように 記憶するための要素が分散している状態。 1リットルのグラスと500ミリリットルでは 1つのグラスに入る量が違います。 ・コスト面: 同じ商品でも国内用・海外用の商品ブランド名が二つあるので 印刷物関連は版だけ変更すればいいのですが、 鋳物の場合、費用をかけてつくらないといけないのでコスト高です。 ・ネガティブイメージ面: Nationalという音の響きが「国家の」「国立の」と捉えられてしまう 可能性があります。 ・お客様の認識面: 新規顧客を得るためにはブランド名を覚えていただく必要がありますが、 二つのブランド名があると困惑してしまいます。 これまで培ってきた会社名の知名度や哲学等を考慮することを大前提で、 様々な文化や言葉、生活習慣、そして時代の流れから 今後、どのような名前にすることがお客様から正しい評価を得ることが できるのか?を考えなくてはいけません。 ■ 会社名の戦略的な考え方 すでに既存の会社名があるにも関わらず、変更しないといけない場合には いくつかの対処法があります。 ・今回のように会社名を変更することが一つ。 これは株主総会での合意や登記の手続き、各種看板類の変更等 かなり大掛かりです。 ・会社名とブランドを異なるものにする。 例えば、会社名は新日本石油ですがブランド名はENEOS(エネオス)です。 会社名やブランド名はそれぞれの役割を使用範囲を規定して 使用することが重要になります。 お客様は発信者が思っている以上にシンプルでないと伝わりませんし 覚えてもらえません。 ターゲットとするお客様に短い時間であっても効果的にメッセージが 伝わらないと機会損失ともいえます。 もし貴社が会社設立や会社名の変更、ブランド名の新規検討等を 考えているなら、まずは会社名やブランド名はどんな役割を持っているのか 事前に検討してからネーミングをすすめてください。 ■■ 今日のブランディングの秘密 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ● これまで培ってきた会社名の知名度や哲学等を考慮することを大前提で、 様々な文化や言葉、生活習慣、そして時代の流れから 今後、どのような名前にすることがお客様から正しい評価を得ることが できるのか?を考えなくてはいけません。 ● もし貴社が会社設立や会社名の変更、ブランド名の新規検討等を 考えているなら、 まずは会社名やブランド名はどんな役割を持っているのか 事前に検討してからネーミングをすすめてください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■