■ 格調高い大型ホテルチェーン「ハイアット」ブランド 「ハイアット」・・・ 世界で展開する高級ホテルブランド。 その生まれは1957年、アメリカ・ロサンゼルスでした。 創業者はあの建築界のノーベル賞といわれる「プリッカー賞」を 設けたジェイ・プリッカーです。 この「ハイアット」ブランドは、 ・何に重きを置くのか? ・何がコア・コンセプトなのか? によって複数のブランドがあります。 パークハイアット:隠れ家的コンセプトで客室数が少ないので 細かなサービスが可能。 グランドハイアット: 大型ホテルにも関わらず格調高いハードな施設と サービスが特徴。 ハイアットリージェンシー:基本になるブランドで様々な用途で幅広く使用。 その他、ハイアットリゾート、ハイアットプレイスなどなど ハイアットブランドにはいくつものブランドを抱えています。 「プリッカー賞」を設立するくらい 建築、特に建築美学にこだわる創業者ですから、 そのこだわりはホテルの建築にも生かされています。 その上で、個別のコア・コンセプトを反映させていく・・・ まさにコーポーレートブランドと事業ブランドの視点を取り入れた ブランド体系を学ぶには参考になる事例です。 ■ ハード面のこだわり 「ハイアット」ブランドの特徴でもある 大胆で美しい建築美やインテリアの現代美は、 全ての「ハイアット」ブランドでも体験することができます。 しかし、「大胆で美しい建築美」「インテリアの現在美」は、 何か特定のものに固執することなく、 各地域の文化や特徴を取り入れることによって ますます独自的な魅力を引き出すことに成功しています。 日本でもその手法はいかされており、 京都のハイアットリージェンシー・京都は、 杉本貴志氏のセンスで京の花鳥風月をデザインし、 日本の伝統美とうまく調和しています。 とはいっても、 全ての国・地域でデザイナーがイメージした建築や内装が 仕上がるわけではありません。 日本では完璧なまでにディベロッパーが仕上げて引渡しをしてくれるので まさに真新しい建築物になりますが、 他の国では同じような状態で引渡しがされるかというと 必ずしもそうではありません。 ここ中国もその例外ではなく 「え?」と驚くような状態のときもあります。 だからこそ、グランド ハイアット 廣州では、 「グランドハイアットブランドとしてお客様に提供できるクオリティなのか?」 をホテルの入口やエレベーター、廊下、室内などなど、 徹底的にチェックしています。 アメリカから担当デザイナーが来て細部まで確認するほど。 万が一・・・ クオリティに達していなかったらどうするのか? まさにこの答えが一流といわれる理由なんですが、 クオリティ基準をクリアするまではお客様に販売しない。 つまり、「グランドハイアット」ブランドとしては提供しないそうです。 販売しないということは もちろん売上が発生しないということですが、 売上が発生しないことよりも、 お客様からの信頼を失うことのほうが 長期にわたってみたときに「大きな損失」と判断しているんです。 ブランディングとは・・・お客様が体験できることを約束すること。 目の前の売上よりも お客様との約束を守ることに重きを置く姿勢。 この姿勢を忘れたブランドは どれだけの評価を得ていても どれだけ長期にわたって評価を得ていても 真っ逆さまに落ちていきます。 ■ ソフト面のこだわり ブランドを構築する上でハード面はもちろん重要なエッセンスですが、 サービス業でもっと大事なのは「人」です。 ホテルの従業員は、 お客様と直接出合い、直接お話し、直接フィーリングを伝えます。 笑顔一つで受け手の心は変わります。 挨拶一つで受け手の印象は変わります。 しかし・・・ これまで一流のサービスを世界のあらゆる国で維持することは 非常に難しいこと。 一流のサービスを経験し、 一流のサービスを提供できる人を 何百人も見つけ出すのは非常に難しいからです。 じゃ、どうすればいいのか? 戦略はいくつか考えられますが、 今日は2点についてお伝えしたいと思います。 1点目は、 一流のサービスを経験し、 一流のサービスを提供できる人を グローバルレベルで探してくること。 これはグローバルでノウハウを展開しているホテルチェーンの強みです。 実践の中で学び、ノウハウを蓄積してきた プロフェッショナルたちが新しいホテルで配置され、 次の世代の人々に伝授していきます。 伝授するといっても、 新入社員研修といったものではなく、 大事なのは、プロフェッショナルたちの姿勢。 教科書的な内容、技術的な内容は、学ぶべき最低限のことですが ・何にこだわっているのか? ・何故こだわっているのか? ・そのこだわりをどう現場でカタチにするのか? この根幹を伝えることが何よりも重要です。 プロフェッショナルが集まると 独特な空気が流れ、 その空気が最高の社員教育になります。 グランド ハイアット 廣州では マネージャーやシェフといった人々は 各国からのプロフェッショナルが集まっているそうです。 2点目は、 従業員自らが最高のひとときを体験すること。 自らが体験し、その体験から生まれる感情がいったいどんなものなのか? が分からなければサービスすることはできません。 ですから、グランド ハイアット 廣州では、 従業員全員に宿泊してもらい、 従業員全員に食事をしていただくそうです。 ハイアットブランドが目指すブランドの世界観を まずは提供する従業員が体験する。 この体験することが、 表面的なサービスではない 根がはった心のこもったサービスにつながっていると思います。 ブランドの体験を 言葉から学ぶことは非常に難しいこと。 だからこそ 直接体験してその体験を通して 「私たちが提供するお客様への約束は何なのか?」 を考えてもらうことが結果的には近道になるのではないでしょうか? もし・・・ その体験がターゲットとするものから外れていたら、 お客様にご提供する前に早急に修正しなくてはいけません。 ■■ 今日のブランディングの秘密 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ● ブランディングとは・・・お客様が体験できることを約束すること。 目の前の売上よりも お客様との約束を守ることに重きを置く姿勢。 この姿勢を忘れたブランドは どれだけの評価を得ていても どれだけ長期にわたって評価を得ていても 真っ逆さまに落ちていきます。 ● 伝授するといっても、 新入社員研修といったものではなく、 大事なのは、プロフェッショナルたちの姿勢。 教科書的な内容、技術的な内容は、学ぶべき最低限のことですが ・何にこだわっているのか? ・何故こだわっているのか? ・そのこだわりをどう現場でカタチにするのか? この根幹を伝えることが何よりも重要です。 ● ハイアットブランドが目指すブランドの世界観を まずは提供する従業員が体験する。 この体験することが、 表面的なサービスではない 根がはった心のこもったサービスにつながっていると思います。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■