


■ 市場が厳しくなると低価格競争を取ってしまう戦略傾向 ここ数年間で厳しさを増している低価格競争。 顧客の財布が厳しくなると、 低価格化を推し進める担当者が増え、 あれもこれもと安売り合戦が始まります。 顧客の意識を他社より引き付けるために「価格」に注目し、 顧客の購買行動を促そうというのが狙いですが、 ここで考えないといけないのは低価格化そのものは下手をすると コスト構造を狂わせ、 社内の士気を弱め、 企業の体力を奪ってしまう可能性があるということです。 また、価格で商品を選ぶ顧客は リピーターになりにくいという事実を知らなくてはいけません。 低価格化で勝てる企業はごくわずか。 資本力や購買・調達ネットワーク力がものをいうでしょう。 景気が悪く、消費することに非積極的な時代、 節約心理はますます強まっています。 しかし、消費水準は下がっても 「良い物を持っていたい」 「友人・知人にアピールしたい」 という気持ちはそうそう変化するものではありません。 つまり「安さ」だけではなく、 節約心理をくすぐる「安さ」と 欲を満たすプラスアルファが求められているのです。 ■ ユニクロがとった付加価値のポジショニング ユニクロの魅力のひとつは「価格の安さ」です。 GAPから学んだSPAといわれる製造型小売業に事業転換し、 低価格・高品質の商品転換に拍車をかけ 他社が追随できない事業モデルを構築していきました。 ここで気をつけなければいけないのは この低価格・高品質は企業側の軸ということです。 低価格・高品質をそのままストレートの消費者に訴えても 聞きなれた言葉からの魅力は影を潜めています。 消費者の節約心理や欲求を満たすために必要なこと、 それは消費者側の軸にたった戦略を見直すということです。 それではユニクロは何をしたのでしょうか? ひとつは商品のカテゴリー拡大です。 インナー商品、キッズ商品、帽子・ベルトといった装飾品に カテゴリーを拡大し、商品幅を増やしていきました。 またシーズンごとに新しいデザインを投入し、 トレンドをしっかりと追っていきました。 商品の多様性と時代性を付加し、 「良い物」「安い」といった機能的な価値だけではなく、 「楽しい」「かっこいい」といった情緒的な価値を 消費者心理に投げかけていったのです。 またユニクロがとった付加価値のポジションはそれだけではなく、 付加価値をブランド化させたことを忘れてはいけません。 ■ 付加価値をブランド化させる ブランド戦略の視点から学ぶこと、 それは「ヒートテック」「ブラトップ」といった 新しいカテゴリーを作ったということ。 そして、「美脚」といった消費者がなりたい姿を 商品を通して表現したということです。 新しいカテゴリーや消費者がなりたい姿を コンセプトとして打ち出し、 そのコンセプトをカテゴライズする 象徴的な要素を作成。 視覚的にも訴え、 消費者の記憶の中に独自の器を作って、 その存在感を形成していきました。 その手法の一つひとつを分析し解説すると 何時間も必要になるほど様々な仕掛けが隠されていますが、 注目すべきことは、 付加価値を付加価値として終わらせるのではなく、 ブランド化させた、つまりブランドとして育てていったことにあると 私は考えています。 (企業ブランド構築コンサルタント 澤田且成) =======<< 今日のブランディングの秘密 >>======================= ブランド戦略の視点から学ぶこと、 それは「ヒートテック」「ブラトップ」といった 新しいカテゴリーを作ったということ。 そして、「美脚」といった消費者がなりたい姿を 商品を通して表現したということです。 ==============================================================